天国に行くために
私はうつ病を患っているので心療内科に通っています。
ある時、とある患者さんと目が合い、すかさず話かけられました。
初対面で何の関わりもないし、これからも関わりはないであろうのに、積極的に話しかけてくれ、こちらの話を興味深く聞いてくれました。今時では十分珍しいと思われますので変な感じでした。
でも考えてみるに、昔は”ここで会ったのも何かの縁”ってな感じで、こんな光景は当たり前だったと思われますので、どちらかと言うと私の方が変なような気もします。よくわかりません。
人の話し声以外の音がうるさすぎるし、人と話をするのが煩わしすぎる。なんでこうなったんだろ。
この方は薬で精神状態をコントロールされているのが見てわかりました。極端に寂しそうで、極端に明るそうで、その二つが共存しているようでした。態度は丁寧、仕種は穏やかですが、眼の表情がやたらとするどい。
でも、これもこの方が特別なのかどうか本当のところはわかりません。私が他人の表情に敏感すぎるから、他人との関係をが煩わしく感じるのかもしれません。
4週間分の薬をもらうので、4週間後にこの方と再会したわけですが、やはりこの方は気さくに話しかけて来られました。三度目にお会いするのは避けたかったので、私は病院に行く周期と時間を変えました。最低なようですけど煩わしさに耐えられないのです。
この方は幻覚と幻聴に悩まされ自殺を図られたそうです。内容をお聞きしましたが壮絶なものでした。薬を処方されて幻覚と幻聴は止まっているそうですが、酷い眠気のせいで仕事が困難で辛いとのことでした。このままではクビになりかねないと思い煩っておられました。
この方が「なぜあの時に死ななかったのだろう」とポツリと言いました。その言葉に私の「なぜあの事故で死ななかったのだろう」が絶妙に重なりました。
私は「生きてするべきことをしないといけないんですよ。」と言いました。
「それ何」と聞かれたらどう答えようかと思っていたら、彼が「そうだね。そうしないと天国に行けない。」と。
ハッとしました。彼の答えは完璧でした。
何かはわからないけど、天国に行くためにやるべきこと、これをやるために生きなくてはいけない。そして生きることは死を望むほどに辛くて苦しい。
あの方が私たちの救い主イエスに出会いますように。
またあのひと時のために生を与えてくださっている私たちの創り主である神に感謝します。
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